トラックスケールタイプの1つであるロードメーター。ポータブルトラックスケールでは圧倒的シェアを誇る一方で、トラックスケールに詳しくない方はロードメーターがどんな製品なのか分からないでしょう。
ロードメーターはポータブル型の代表的なトラックスケールです。ポータブルトラックスケールは持ち運び可能なトラックスケールのことで、定置式トラックスケールとは計量精度や利便性が異なります。
トラックスケールの導入を検討する際は、ロードメーターの特徴やメリットも把握しておくことが重要です。
この記事では、ロードメーターの概要や定置式トラックスケールとの違い、現場で果たす役割について解説します。
記事の後半では、ロードメーターを販売するメーカーも紹介しています。ロードメーターの導入を検討している方は、メーカー選びの参考にしてみてください。
また、以下の記事ではメディア厳選のおすすめトラックスケールメーカーを紹介していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。
ロードメーターとは
ロードメーターとは小型の車両重量計でポータブルトラックスケールで代表的な製品です。
サイズは異なるものの、基本的な機能はトラックスケールと同じものが搭載されています。工場や施設で車両を計量する際に役立つ計量器です。
ロードメーターの最大の特徴は、持ち運びが可能である点です。設置工事が不要であるため、車両のある場所にロードメーターを持っていき、そこで計量できます。
計量場所が固定されず、自由に持ち運んで計量することが可能です。
また、ロードメーターの一種であるノンストップ型は、車両が計量台の上を通過するだけで計量できます。ノンストップロードメーターは計量作業にかかる時間を大幅に削減し、効率的な計量が可能です。
このように、ロードメーターは持ち運べるトラックスケールとして、計量作業の効率化を実現する計量器です。
定置式トラックスケールとの違い
ここで、定置式トラックスケールとの違いを比較してみましょう。
比較機能 | 定置式 | ロードメーター |
利便性 | 持ち運び不可 | 持ち運び可能 |
計量精度 | 精密な計量が可能 | 若干の誤差あり |
利便性については、定置式トラックスケールは設置工事が必要になるため、工場内を移動させられません。ロードメーターは小型サイズであるため、持ち運びが可能です。
一方で、計量精度については定置式トラックスケールが優れていると言えます。ロードメーターの計量精度が低いわけではありませんが、定置式トラックスケールの方がより正確な計量数値を算出することが可能です。
このように、ロードメーターは定置式トラックスケールより利便性が高いものの、計量精度については若干の誤差が生じます。トラックスケールを導入する際は、最適なタイプを選定するために、ロードメーターと定置式トラックスケールの違いを比較できるようになることが大切です。
ロードメーターが果たす役割
定置式トラックスケールよりも計量精度で劣るロードメーターですが、工場や施設では重要な役割を果たします。ここでは、ロードメーターが果たす役割を解説します。
主な目的は過積載の防止
ロードメーターの主な目的は、過積載の防止です。
若干の誤差はあるものの、資源や廃棄物、製品を積み過ぎているとロードメーターでも過積載であることが確認できます。車両に積み過ぎていないかをチェックするために、ロードメーターは定置式トラックスケールより優れていると言えます。
ただし、ロードメーターで計量した数値は社内や工場内でのみ使用するようにしましょう。あくまで過積載を防止する役割に留めて、計量数値の使用範囲には注意してください。
対外的な取引の証明には向いていない
対外的な取引を証明するために計量する場合、ロードメーターは向いていません。
計量の精度については、ロードメーターより定置式トラックスケールの方が優れています。若干の誤差が生じるロードメーターでは、正確な計量ができるとは言えません。
そのため、他社との取引や入荷・出荷量を公表する際などには、定置式トラックスケールでの計量結果を使用するのがおすすめです。取り引き相手や顧客に正しい数値を伝えるためにも、精密な計量を実施する必要があります。
また、対外的な取引の証明にトラックスケールを使用するためには、計量法で定められた者が実施する法定検定に合格しなければいけません。法定検定には法的義務があり、検定に合格していないトラックスケールを取引の証明に使用した場合、罰則が科されます。
さらに、法定検定に合格した後も定期的な法定点検・自主点検が必要です。対外的な取引を実施するには、計量法にもとづいた検定や点検を行いながら運用しなければいけません。
ロードメーターも検定を受けることは可能ですが、計量法に適した計量精度がないと合格できないため、定置式トラックスケールよりハードルが高いと言えます。対外的な取引の証明には、ロードメーターではなく定置式トラックスケールがおすすめです。
ロードメーターを導入するメリット
ロードメーターはトラックスケールの一種で、積載重量を正確に把握するための装置です。導入することで運送業務の効率化や安全性の向上が期待でき、事業全体の管理体制を強化する役割も果たします。
特に過積載防止やコスト削減といった面で企業に大きなメリットをもたらすのが特徴です。
次に、それぞれのメリットを具体的に見ていきましょう。
計量精度が高く効率的な運用ができる
ロードメーターは車両の積載量を高精度で計測できるため、誤差の少ない正確なデータを取得できます。これにより、出荷や受け入れ作業の信頼性が高まり、業務全体の効率化につながります。
また、複数の車両を管理する際にも瞬時にデータを反映できるため、物流現場での迅速な意思決定が可能です。精度の高い計測は、顧客との取引における信頼性向上にも直結します。
法令遵守と安全性の確保につながる
道路交通法などでは過積載を防ぐための規制が設けられており、違反すると罰則や営業停止のリスクがあります。ロードメーターを導入すれば、積載量を事前にチェックすることで過積載を防止でき、法令を遵守した安全な運行が可能です。
さらに、適正な積載管理によって車両への負荷を軽減できるため、メンテナンス費用の抑制や事故防止にもつながります。法令遵守と安全管理を両立できる点は、大きな導入メリットといえるでしょう。
コスト削減と管理体制の強化に役立つ
ロードメーターで取得した計測データは、燃料費や運送コストの削減にも活用できます。正確な積載量を把握することで無駄な輸送を防ぎ、効率的な配送計画を立てられるからです。
また、計測データをシステムに蓄積すれば、経理処理や在庫管理にも役立ちます。これにより管理体制が強化され、現場と事務作業の両面でコスト削減が実現可能です。業務全体を見直すうえで、ロードメーターの導入は長期的な投資効果をもたらします。
【いつでもどこでも簡単軽量】ポータブルトラックスケールもおすすめ
ポータブルトラックスケールとは、トラックの積載重量をその場で計測できる持ち運び式の計量機器のことです。固定式の大型トラックスケールと違い、基礎工事や大掛かりな設置が不要で、必要な現場に持ち運んで簡単に使用できるのが特徴です。
建設現場や物流拠点など、期間限定の現場や複数拠点での利用に適しており、コストを抑えながらも正確な計量を実現します。過積載防止や法令遵守にも有効なため、安全で効率的な運送管理に役立ちます。
ポータブルトラックスケールを導入するメリット
固定式のトラックスケールに比べ、ポータブルトラックスケールは持ち運びが可能で現場ごとに柔軟な運用ができる点が特徴です。
短期間の工事現場や複数拠点での利用に適しており、導入コストを抑えながらも正確な計測を実現します。ここでは、ポータブルトラックスケールを導入するメリットを3つ紹介します。
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
設置・移動が簡単で柔軟に活用できる
ポータブルトラックスケールは基礎工事が不要で、現場に持ち運んですぐに設置できるのが大きな強みです。固定式と異なりレイアウト変更や一時的な利用にも対応できるため、複数の拠点を持つ企業や期間限定のプロジェクトでも効率的に活用できます。
また、軽量設計で省スペースに収まるため、現場環境に左右されにくい点もメリットです。用途に応じた柔軟な運用が可能なため、さまざまな業種で導入が進んでいます。
初期コストを抑えられる
固定式スケールを導入する場合、基礎工事や設置工事に多額の費用がかかります。一方、ポータブルトラックスケールは持ち運び式のため、設置費用や工事コストを大幅に抑えられるのが特徴です。
短期間だけ計量が必要な現場や、スポット利用が中心の事業では特にコストパフォーマンスに優れています。導入費用を最小限にしながらも、正確な重量計測が可能なため、投資効果の高い選択肢として注目されています。
過積載防止と法令遵守に役立つ
ポータブルトラックスケールでも、固定式と同様に車両の積載重量を正確に測定できます。これにより、過積載を未然に防止し、道路交通法などの法令を遵守した安全な運行が実現します。
違反による罰則や事故リスクを回避できるだけでなく、適切な積載管理は車両寿命の延長にもつながります。簡易に導入できる機器でありながら、安全性とコンプライアンスを確保できる点は大きなメリットです。輸送業務の信頼性を高める効果も期待できるでしょう。
トラックスケールおすすめ会社2選
物流や資源管理の現場では、正確な計量を行うトラックスケールの導入が欠かせません。日本には信頼性の高い製品を提供するメーカーが複数存在しますが、ここでは特に実績豊富でおすすめできる2社をご紹介します。
以下で詳しく解説します。
宝計機製作所

株式会社宝計機製作所は、産業用計量機器の専門メーカーとして多彩な製品ラインナップを展開しています。
項目 | 詳細 |
会社名 | 株式会社宝計機製作所 |
所在地 | 山口県柳井市柳井3889番地 |
創業 | 昭和25年1月 |
電話番号 | 0820-22-0389 |
公式サイト | https://www.takara-scale.co.jp/index.html |
宝計機製作所のトラックスケールは、安定した精度と耐久性を誇り、物流や工場など幅広い現場で活用されています。加えて、デジタルスケールやクレーンスケール、液体・粉体の充填装置なども製造し、総合的な計量ソリューションを提供している点が特徴です。
さらに、防爆システムや畜産用計量器など特殊分野にも対応しており、長年培った技術力が信頼の裏付けとなっています。正確性と豊富な選択肢を求める企業にとって、宝計機製作所は心強いパートナーといえるでしょう。
また、以下の記事では株式会社宝計機製作所に付いて紹介しているので参考にしてください。

クボタ

クボタは農業機械やインフラ関連製品で知られる大手メーカーですが、計量機器分野においても高い評価を得ています。
項目 | 詳細 |
会社名 | 株式会社クボタ |
所在地 | 東京都中央区京橋2-1-3 京橋トラストタワー20階 |
創業年数 | 1924年 |
電話番号 | 03-3245-3915 |
公式サイト | https://scale.kubota.co.jp/ |
特にトラックスケールは、精度の高さと安定した品質管理が強みで、国内外の多様な現場で導入実績を積み重ねています。
クボタはデジタルロードセルなど関連機器の開発も手掛け、計量の効率化とデータ活用を支援。大規模な物流や製造業で必要とされる精密な計測を実現しています。
上場企業としての信頼性や充実したサポート体制も魅力で、安心して長期利用できる環境が整っています。確かな精度とサポートを重視する企業におすすめのメーカーです。
以下の記事では株式会社クボタの会社の特徴や製品事例をさらに詳しく解説していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

まとめ
この記事では、ロードメーターの概要や定置式トラックスケールとの違い、現場で果たす役割について解説しました。
持ち運び可能なロードメーターは、過積載の防止に役立ちます。一方で計量精度には若干の誤差が生じるため、公正な取引の証明には向いていません。定置式トラックスケールとは利便性と計量精度が異なるため、違いを把握しておきましょう。
ロードメーターの導入を検討している方は、宝計機製作所がおすすめです。無線式やノンストップ型も販売しているため、より使いやすく自社に最適なロードメーターを選べます。
ロードメーターに魅力を感じている方は、宝計機製作所のトラックスケールをチェックしてみてください。